ポプラの介護教室では、高齢者を介護されているご家族、認知症でお困りの方、介護に興味を持っている地域住民を対象に情報発信を行い、介護の理解を深めることを目的とし活動しております。
介護するご家族が笑って過ごせるお手伝いをします。
介護方法や認知症に関する知識、介護者の健康づくりについての技術や知識の習得、福祉サービスの情報提供など、毎日の介護に役立つ具体的な方法や知識をお伝えします。
ご家族同士のふれあいや、専門職へ気軽にご相談できることも教室の魅力のひとつです。
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介護教室(歩行介助について 第10回)
2022-04-25
皆さん、こんにちは!
今まで介護教室の中で初回しかご挨拶しませんでしたが、今後は他の職員も記載する事になりましたので久しぶりにご挨拶をさせていただきます(笑)
グループホームぽぷら管理者の櫛引です。
この所、曇りや雨が多く気分が滅入りますね。
肌寒さはほぼ感じませんが、天気の不安定さが疲れます(笑)
コロナウイルスも変わらず多いですが、インフルエンザのような思いになってきてしまっています。
面会は県版ステージに添う対応ですが、つい『大丈夫なんじゃないかな…?』と思ってしまいます。
しかしながら、グループホームでの蔓延は絶対に避けたい思いは強いのですが、認知症の方が家族と逢えないのは色々な意味でマイナスなので特効薬が一日も早く出来る事を願う毎日です。
研究者の皆様達が必死に取り組んでいる事と思います。影ながら、応援しています!
前回に記載したウクライナ問題も、なんだかんだで大戦になってきていますね。
なんとなく、世界が二つに割れそうな…嫌な空気が漂っていますね。
まだ序章に過ぎない、なんて結果にならない事を願う事しか出来ないのですが…。
さて、今回は高齢者の歩行介助についてお話したいと思います。
歩行介助の種類は、側方歩行介助と手引き歩行介助、後方歩行介助の3種類あります。
その中で、側方歩行介助には見守るだけと、支える介助、杖、歩行器やシルバーカー等の介助があります。
歩行介助に必要な事は、『安全性』と『安楽性』です。
安全に介助し、かつ楽に介助出来るかが重要と私個人は思います。
安全性が欠けてしまうと転倒のリスクが高くなり、安楽性が欠けてしまうと介助者の身体の負担が高くなってしまうからです。
なので、要介護者の身体機能によっては、二人での介助が必要な事もあります。
介助者のポイントとして
1、左右へ重心移動を誘導する。
2、介助者は一緒に重心移動をする。
3、自分と相手の距離を意識する。
そして、歩く事をしっかりと意識させて下さい。
歩行介助の目的は、日常生活の移動です。
歩行訓練のための介助もありますが、今回は日常生活をするための説明をさせていただきます。
何を意識させるかは、歩く方向をしっかり見てもらい歩く事を意識させます。
意識しないで歩行介助を行う事は、歩行機能の低下に繋がるだけです。
なので、手引き歩行については私はお勧めできません。
介護関連の本にはよく紹介されていますが、安全性が低く自分でコントロールしようとしないので、意識が低い状態で歩行しています。
となれば、自分がしっかり歩いていると意識はできません。
誰かに頼るだけの歩行介助となります。
いつまでたっても、せっかく歩けるのに自立的な歩行へは繋がらない訳です。
なぜ介護関連で勧めるのか全く理解できませんが、手引き歩行が必要な身体機能もあります。
前方へ体重を掛けないと歩けない、前方から引っ張らないと歩けない場合においては短い距離なら仕方ないとは思います。
ポプラご利用の方で、手引きが安心するという方も居たそうなので、本人が自立的な歩行介助を求めない方になら、その場合も仕方のない事と思います。
しかしながら、介助者が後方が見えず後ろを気にしながら誘導し、尚且つ要介護者と身体が離れており後方を確認している時に急な膝折れなどした場合に態勢を立て直す事など不可能に近いです。
先ほど説明した『安全性』と『安楽性』からかけ離れている介助方法です。
仕方のない場合において手引き介助をする際は、転倒のリスクが高い事を家族と本人に理解してもらわなければなりません。
転倒しそうになった事で、手の皮膚の剥離や脱臼と言ったリスクも高いです。
なので、お互いの重心が近い介助が理想です。
人の重心は、へその下辺りにあります。
正確には『第二仙椎』ですね。歩いている時重心は『八の字』を描くので、ポイント1の左右へ重心移動しなければ歩けません。
左足を上げたい時は、右足にしっかりと体重を掛ける、右足を上げたいときは左足にしっかりと体重を掛ける介助を行います。
見守り歩行でも、ただ単に「いち、に、いち、に」だけではなく、体重を掛ける声掛けを入れると良いです。
私がお勧めする側方歩行介助は、片方の手だけの介助よりも付く側の手を握り、反対側は腋下もしくは骨盤に手をあてる介助をお勧めします。
1、2、3のポイント全てが満たされていて、安全性も安楽性も高いです。
そして、後方歩行介助はよくリハビリテーションで見ますよね。
やはりこれも安全性は高いです。
ただ、後方介助においては介助者が小さい場合は前方が見えないので注意が必要です。
体重が前にかかった状態で転倒しそうになった場合、ある程度の力と踏ん張りも必要なため、女性においてリスクは気持ち高いかも知れませんね。
前方をしっかりと歩きたい意思がある方には、とても適した介助方法なんですがね。
次のポイントとして
4、身体機能を把握する。
前後・左右どちらにふらつきやすいか?膝折れしやすいか?ペースは?とその人に合わせて介助する事です。
出来る限り本人の力を引き出させて下さい。『歩かせる』ではなく、『自分で歩く』です!
5、足のサイズに合った靴選びも大切ですね。
『脱げにくい靴』『滑りにくい靴』を使用しましょう。
そして、歩行補助具を使用する場合がありますね。
杖だと、一点杖もしくは多点杖、歩行器やシルバーカーとその人に合った補助具を選びます。
身体状況はもちろんですが、生活環境に合った補助具を選ぶ事が重要です。
杖を選ぶ時は、肘が30度に曲がる角度、歩行器は前傾姿勢になる高さを調整します。
アーム付の歩行器は、よく病院で活用されていますが肘を90度に曲げた高さに調整です。
杖歩行介助のポイントは、杖を持っていない方の斜め後ろで要介護者が踏み出す足と同側の足を踏み出します。
階段での介助時は、昇る時は杖を持っていない方の斜め後ろに立ちます。
降りる時は、杖を持っていない斜め前に立ちます。
そして要介護者が階段を昇る際は、杖→健足→患足で昇るように声を掛けます。
降りる時は、杖→患足→健足で降りるように声を掛けて下さい。
どちらかの足に疾患があるではなく、ふらついてしまう等の理由で杖を使用する場合は利き手を使用して下さい。
片麻痺の歩行ポイントですが、麻痺している患足の下肢の持続性(踏ん張りがきくか?)を確かめる事が鉄則です。
患足に体重を掛けて耐えられる筋力がないと、歩行は難しいです。
耐えられる事が可能であれば、歩行は出来ます。
歩行介助は患側(麻痺側)に立ち、斜め後ろから腋下(脇の下)に軽く手を添えます。
文章だけだと分かりずらい内容もあったと思いますが、歩行介助は過度な介助、不適切な介助を行うと身体機能が衰えてしまうので、適度な介助量で本人の動きに合わせて寄
り添う『安全性』と『安楽性』が大切です!!
高齢者の身体機能であったり、生活能力に寄り添う介助を『生活リハビリ』と言います。
リハビリテーションで行う直接的な筋力UPや、柔軟性を目指した機能訓練を実施するのではなく、日常生活動作を出来るだけ本人の力で行えるよう支援する事をポプラサポートでは大切にしています。
介護に困った事がありましたら、いつでもポプラサポートへご相談下さい。
介護施設での困ったも御座いましたら、一緒に勉強会等をコロナ禍が落ち着いたら、出来たら良いなと思います。
介護を離れる職員も多く、職員不足も多いかと思います。
そんな中でこそ、色々な施設同士でも連携が取れ、介護をより良くしていければいいなと思っています!!
では次回は、今月と来月で行っている社内研修の『褥瘡の定義とオムツ使用の理解』から他職員がホームページに掲載する予定です。
褥瘡の理解を始め、褥瘡の要因の一つであるオムツにおいて介護士が注意すべき点等の内容となっています。
再来月の時に、せっかくなのでオムツについてお話ししたいと思います。
今まで介護教室の中で初回しかご挨拶しませんでしたが、今後は他の職員も記載する事になりましたので久しぶりにご挨拶をさせていただきます(笑)
グループホームぽぷら管理者の櫛引です。
この所、曇りや雨が多く気分が滅入りますね。
肌寒さはほぼ感じませんが、天気の不安定さが疲れます(笑)
コロナウイルスも変わらず多いですが、インフルエンザのような思いになってきてしまっています。
面会は県版ステージに添う対応ですが、つい『大丈夫なんじゃないかな…?』と思ってしまいます。
しかしながら、グループホームでの蔓延は絶対に避けたい思いは強いのですが、認知症の方が家族と逢えないのは色々な意味でマイナスなので特効薬が一日も早く出来る事を願う毎日です。
研究者の皆様達が必死に取り組んでいる事と思います。影ながら、応援しています!
前回に記載したウクライナ問題も、なんだかんだで大戦になってきていますね。
なんとなく、世界が二つに割れそうな…嫌な空気が漂っていますね。
まだ序章に過ぎない、なんて結果にならない事を願う事しか出来ないのですが…。
さて、今回は高齢者の歩行介助についてお話したいと思います。
歩行介助の種類は、側方歩行介助と手引き歩行介助、後方歩行介助の3種類あります。
その中で、側方歩行介助には見守るだけと、支える介助、杖、歩行器やシルバーカー等の介助があります。
歩行介助に必要な事は、『安全性』と『安楽性』です。
安全に介助し、かつ楽に介助出来るかが重要と私個人は思います。
安全性が欠けてしまうと転倒のリスクが高くなり、安楽性が欠けてしまうと介助者の身体の負担が高くなってしまうからです。
なので、要介護者の身体機能によっては、二人での介助が必要な事もあります。
介助者のポイントとして
1、左右へ重心移動を誘導する。
2、介助者は一緒に重心移動をする。
3、自分と相手の距離を意識する。
そして、歩く事をしっかりと意識させて下さい。
歩行介助の目的は、日常生活の移動です。
歩行訓練のための介助もありますが、今回は日常生活をするための説明をさせていただきます。
何を意識させるかは、歩く方向をしっかり見てもらい歩く事を意識させます。
意識しないで歩行介助を行う事は、歩行機能の低下に繋がるだけです。
なので、手引き歩行については私はお勧めできません。
介護関連の本にはよく紹介されていますが、安全性が低く自分でコントロールしようとしないので、意識が低い状態で歩行しています。
となれば、自分がしっかり歩いていると意識はできません。
誰かに頼るだけの歩行介助となります。
いつまでたっても、せっかく歩けるのに自立的な歩行へは繋がらない訳です。
なぜ介護関連で勧めるのか全く理解できませんが、手引き歩行が必要な身体機能もあります。
前方へ体重を掛けないと歩けない、前方から引っ張らないと歩けない場合においては短い距離なら仕方ないとは思います。
ポプラご利用の方で、手引きが安心するという方も居たそうなので、本人が自立的な歩行介助を求めない方になら、その場合も仕方のない事と思います。
しかしながら、介助者が後方が見えず後ろを気にしながら誘導し、尚且つ要介護者と身体が離れており後方を確認している時に急な膝折れなどした場合に態勢を立て直す事など不可能に近いです。
先ほど説明した『安全性』と『安楽性』からかけ離れている介助方法です。
仕方のない場合において手引き介助をする際は、転倒のリスクが高い事を家族と本人に理解してもらわなければなりません。
転倒しそうになった事で、手の皮膚の剥離や脱臼と言ったリスクも高いです。
なので、お互いの重心が近い介助が理想です。
人の重心は、へその下辺りにあります。
正確には『第二仙椎』ですね。歩いている時重心は『八の字』を描くので、ポイント1の左右へ重心移動しなければ歩けません。
左足を上げたい時は、右足にしっかりと体重を掛ける、右足を上げたいときは左足にしっかりと体重を掛ける介助を行います。
見守り歩行でも、ただ単に「いち、に、いち、に」だけではなく、体重を掛ける声掛けを入れると良いです。
私がお勧めする側方歩行介助は、片方の手だけの介助よりも付く側の手を握り、反対側は腋下もしくは骨盤に手をあてる介助をお勧めします。
1、2、3のポイント全てが満たされていて、安全性も安楽性も高いです。
そして、後方歩行介助はよくリハビリテーションで見ますよね。
やはりこれも安全性は高いです。
ただ、後方介助においては介助者が小さい場合は前方が見えないので注意が必要です。
体重が前にかかった状態で転倒しそうになった場合、ある程度の力と踏ん張りも必要なため、女性においてリスクは気持ち高いかも知れませんね。
前方をしっかりと歩きたい意思がある方には、とても適した介助方法なんですがね。
次のポイントとして
4、身体機能を把握する。
前後・左右どちらにふらつきやすいか?膝折れしやすいか?ペースは?とその人に合わせて介助する事です。
出来る限り本人の力を引き出させて下さい。『歩かせる』ではなく、『自分で歩く』です!
5、足のサイズに合った靴選びも大切ですね。
『脱げにくい靴』『滑りにくい靴』を使用しましょう。
そして、歩行補助具を使用する場合がありますね。
杖だと、一点杖もしくは多点杖、歩行器やシルバーカーとその人に合った補助具を選びます。
身体状況はもちろんですが、生活環境に合った補助具を選ぶ事が重要です。
杖を選ぶ時は、肘が30度に曲がる角度、歩行器は前傾姿勢になる高さを調整します。
アーム付の歩行器は、よく病院で活用されていますが肘を90度に曲げた高さに調整です。
杖歩行介助のポイントは、杖を持っていない方の斜め後ろで要介護者が踏み出す足と同側の足を踏み出します。
階段での介助時は、昇る時は杖を持っていない方の斜め後ろに立ちます。
降りる時は、杖を持っていない斜め前に立ちます。
そして要介護者が階段を昇る際は、杖→健足→患足で昇るように声を掛けます。
降りる時は、杖→患足→健足で降りるように声を掛けて下さい。
どちらかの足に疾患があるではなく、ふらついてしまう等の理由で杖を使用する場合は利き手を使用して下さい。
片麻痺の歩行ポイントですが、麻痺している患足の下肢の持続性(踏ん張りがきくか?)を確かめる事が鉄則です。
患足に体重を掛けて耐えられる筋力がないと、歩行は難しいです。
耐えられる事が可能であれば、歩行は出来ます。
歩行介助は患側(麻痺側)に立ち、斜め後ろから腋下(脇の下)に軽く手を添えます。
文章だけだと分かりずらい内容もあったと思いますが、歩行介助は過度な介助、不適切な介助を行うと身体機能が衰えてしまうので、適度な介助量で本人の動きに合わせて寄
り添う『安全性』と『安楽性』が大切です!!
高齢者の身体機能であったり、生活能力に寄り添う介助を『生活リハビリ』と言います。
リハビリテーションで行う直接的な筋力UPや、柔軟性を目指した機能訓練を実施するのではなく、日常生活動作を出来るだけ本人の力で行えるよう支援する事をポプラサポートでは大切にしています。
介護に困った事がありましたら、いつでもポプラサポートへご相談下さい。
介護施設での困ったも御座いましたら、一緒に勉強会等をコロナ禍が落ち着いたら、出来たら良いなと思います。
介護を離れる職員も多く、職員不足も多いかと思います。
そんな中でこそ、色々な施設同士でも連携が取れ、介護をより良くしていければいいなと思っています!!
では次回は、今月と来月で行っている社内研修の『褥瘡の定義とオムツ使用の理解』から他職員がホームページに掲載する予定です。
褥瘡の理解を始め、褥瘡の要因の一つであるオムツにおいて介護士が注意すべき点等の内容となっています。
再来月の時に、せっかくなのでオムツについてお話ししたいと思います。
介護教室(認知症について 第9回)
2022-03-25
皆さん、こんにちは。
春を感じる日が多くなり、過ごしやすくなりましたね。
私的には、花粉症の苦しさも同行しているのですが(笑)
新型コロナウイルスに対する配慮が欠かせない日々が続き、先を見通しずらい状況ではありますが…。
5月には4回目のコロナワクチンの接種が始まるとの発表がありました。
合体した新型コロナウイルスが出たとの報道もあり、この難局に立ち向かい皆で支え合って頑張りましょう。
そんな中でウクライナ問題もありますね。
ロシアの攻撃は決して許される問題ではないのですが、私はウクライナのゼレンスキー大統領も許せません。
ウクライナ国民や他の人達はそう思っていないかも知れませんが、戦争をしているのと一緒な訳ですよ。
愛する国だからこそ、譲れるもの譲れないものがあるのはわかります。
しかし、私から見れば国民を盾にしているとしか思えない。
過去の過ちの一つです、国のために一緒に死のうなんて。
何があっても国民を守る方法を決断するべきですよ。
他国に制裁を求めるまでは良いですが、兵器をねだって戦争しているのが理解できない。
確かに言いなりになりたくない気持ちは分かりますが、国よりも人の命が財産です。
仮にありえない話ですが、戦争したい国は国のトップが戦前に立ち精鋭20人位連れて殺し合いすれば良い。
なぜなら、戦争は狂気だからです。
ウクライナ軍医の(今は削除されましたが)『ロシア人は人間ではないから、捕虜は去勢した。』と聞いた時に涙が出ましたよね。
今はやり過ぎだったと世界から批判が来て謝罪してましたけど、やられた人間が居る事が事実ですよ。
ウクライナの子供達が死ぬのも死ぬほど嫌です。
この狂気が戦争。これを望んだんですか?と、大統領達に言いたい。
武器を持たせて国民も巻き込み、殺す事を正当化させるなんて愛する国民にどうしてそんな事をさせれるのか疑問です。
ロシアも同様、愛する国民に戦わせそんな目に合わせて殺しをさせて何を考えているのか。
支援する国も、軍事協力をするなと言いたい。
話し合い、共生の道を支援していただきたい。
一つ言える事は、世界は平等ではない。
しかしながら過去に比べればかなり共生出来てきている訳ですよ。
国の力比べなんて資源で決まっているようなもんですから、勝てないから逃げろや戦えではなく、外交の中での調律を、平和を各国の国民の幸せのために考えていただきたいですよね。
戦争は、悲しみと憎しみしか生まない。一日も早い終決を願います。
そして日本に関しては、核戦争被害で苦しんだからこそ支援するのではなくスイスやオーストリアのような中立の立場で居てほしかった。
制裁に加担するのではなく、戦争を止めよう、話し合いをしてほしいとどちらかにつくのではなく、正しい判断を伝えるだけにしてほしかったと私個人は思いました。
私、日本が好きなので絶対に戦争に加担してほしくないんですよね。
日本の自衛隊は、助けるためにだけあってほしいと甘い考えなのかも知れませんが、この時代に戦争で死ぬなんて悲しすぎますよ…。
外交の大切さを、しみじみ感じました。
さて、長くなってしまいましたが(笑)
今回は認知症の対応と薬剤についてお話したいと思います。
認知症の初期は、忘れ始める事に本人は不安と混乱に苦しみます。
私個人が心配になってしまう話なのですが、初期は自我もあるため家族の前では「大丈夫。」と言われる事が多く家族も薬は必要ないと考えてしまうケースです。
薬を良く思っていない方たちが多いからだとは思いますが、早期の使用は進行や行動を緩やかにする事が多いです。
認知症にも、お話しした通り種類があります。
状態に合った薬を服薬する事で、アルツハイマー型認知症なら初期の段階が緩やかになりますし、ひとり歩きなら完全ではなくとも抑える事は出来ます。
反社会的行動も同様に、完全ではなくとも抑える事が出来ます。
完全に行動抑制するための過剰投与は、全ての面に置いて逆効果を生む事も事実です。
皆さんもそうだと思いますが、合う合わない薬があります。
「この薬なら、絶対に間違いがない。」はありません。
その人に合った薬を見つける事は大変なのですが、根気よく見つけていく事が大切です。
十人十色で、薬も認知症状も様々です。
そして対応ですが、介護職は感情労働でもあります。
相田みつをさんの言葉をおかりすると、『人間だもの』と言う事で顔や態度に出てしまう事もあります。
過去に福祉や障害施設での虐待が発覚しました。
労働体制であったり、教育不足にて起きてしまう事なのでしょう。
確かに教育が大切なのですが、いくら教養があったとしてもストレスにならない訳がないんですよね。
的確にアセスメントしていたとしても、「なぜ」が起きるのが認知症です。
なので、やはり薬の使用が入ってくる訳です。
私と通所リーダーで『抑肝散』を内服してみました(笑)。
もともと『抑肝散』は乳児の勘を抑えるために作られた漢方薬です。
認知症高齢者にも良いとの事で、今も使用されています。
しかし、私達はもともと勘の虫がなかったため効果は分かりませんでした(笑)。
ボーっとする事もありませんでしたが、認知症の一部の方には有効で穏やかに過ごされている方も居ます。
皆さんが怒るには、理由がありますよね。もちろん認知症の方も多数がそうです。
理由が無くなれば怒りは収まります。
しかし、理由が消滅した事も分からず頭の中で思い込んでしまっている場合は消滅する事はありません。
思い出せば怒り出したりと、解決した事さえ理解できないのも事実です。
施設は共同生活の場ですので、精神を抑える薬も必要最低限必要です。
皆さんもそうだと思いますが、怒るとか混乱するって体力も、頭も凄い疲れるんですよね。
介護業界で教育を持って、薬の使用なく対応できる事が理想なのでしょうが、その理想は介護する人も認知症で苦しむ人も疲れてしまうと私は思います。
なので、その人に合った薬を上手に使用し、病状の知識と寄り添う気持ちで対応する事が介護する側もされる側も落ち着いた状況と思います。
そして、認知症を理解し『何を思うか?』が大切なんだよなぁと。
個人的に思うのは、『自分が家族だったら。』と考えるだけで、ほぼほぼ答えは出ると思うんです。
利用者に対しても、家族への対応に関しても。
この内容は施設で働く職員に対しての内容なんですけどね。
家族がお世話する事において言えるのも、私個人ではただ一つなんです。「頑張らない事」です。
家族のために頑張る事を否定しているのではないですよ。
家族は頑張ってしまうんです、一定以上を。
やはり、『腹八分目』です!昔の方が言われたことわざであったり、中国の言葉も多いでしょうが四文字熟語とか「そうだなぁ」と思う事が多くて大好きなんですが(笑)。
介護は腹八分目で他の人に助けを求めて下さい。
その方が家族しかり認知症の方も結果救われます。
お金が掛かる現実もあり金銭的に苦しい場合もありますが、金銭面でも色々な方法があります。
ポプラでも生活保護を受けながら生活されている方も居ます。
すべてにおいて助け合いが出来るシステムになっています。
いつでもポプラサポートは、ご相談にのります!!
メールでの相談やご意見もお待ちしておりますので、お気軽にご連絡下さい。
では、次回と申しますか、次年度より私ばかりの話では皆様も呆れてしまうと思うので(笑)、他の職員が記載する事にもなりましたので、楽しみにしていて下さい。
しかし次回はまだ他の職員の選出が出来ておりませんので、私が『高齢者の歩行介助』についてお話したいと思います。
春を感じる日が多くなり、過ごしやすくなりましたね。
私的には、花粉症の苦しさも同行しているのですが(笑)
新型コロナウイルスに対する配慮が欠かせない日々が続き、先を見通しずらい状況ではありますが…。
5月には4回目のコロナワクチンの接種が始まるとの発表がありました。
合体した新型コロナウイルスが出たとの報道もあり、この難局に立ち向かい皆で支え合って頑張りましょう。
そんな中でウクライナ問題もありますね。
ロシアの攻撃は決して許される問題ではないのですが、私はウクライナのゼレンスキー大統領も許せません。
ウクライナ国民や他の人達はそう思っていないかも知れませんが、戦争をしているのと一緒な訳ですよ。
愛する国だからこそ、譲れるもの譲れないものがあるのはわかります。
しかし、私から見れば国民を盾にしているとしか思えない。
過去の過ちの一つです、国のために一緒に死のうなんて。
何があっても国民を守る方法を決断するべきですよ。
他国に制裁を求めるまでは良いですが、兵器をねだって戦争しているのが理解できない。
確かに言いなりになりたくない気持ちは分かりますが、国よりも人の命が財産です。
仮にありえない話ですが、戦争したい国は国のトップが戦前に立ち精鋭20人位連れて殺し合いすれば良い。
なぜなら、戦争は狂気だからです。
ウクライナ軍医の(今は削除されましたが)『ロシア人は人間ではないから、捕虜は去勢した。』と聞いた時に涙が出ましたよね。
今はやり過ぎだったと世界から批判が来て謝罪してましたけど、やられた人間が居る事が事実ですよ。
ウクライナの子供達が死ぬのも死ぬほど嫌です。
この狂気が戦争。これを望んだんですか?と、大統領達に言いたい。
武器を持たせて国民も巻き込み、殺す事を正当化させるなんて愛する国民にどうしてそんな事をさせれるのか疑問です。
ロシアも同様、愛する国民に戦わせそんな目に合わせて殺しをさせて何を考えているのか。
支援する国も、軍事協力をするなと言いたい。
話し合い、共生の道を支援していただきたい。
一つ言える事は、世界は平等ではない。
しかしながら過去に比べればかなり共生出来てきている訳ですよ。
国の力比べなんて資源で決まっているようなもんですから、勝てないから逃げろや戦えではなく、外交の中での調律を、平和を各国の国民の幸せのために考えていただきたいですよね。
戦争は、悲しみと憎しみしか生まない。一日も早い終決を願います。
そして日本に関しては、核戦争被害で苦しんだからこそ支援するのではなくスイスやオーストリアのような中立の立場で居てほしかった。
制裁に加担するのではなく、戦争を止めよう、話し合いをしてほしいとどちらかにつくのではなく、正しい判断を伝えるだけにしてほしかったと私個人は思いました。
私、日本が好きなので絶対に戦争に加担してほしくないんですよね。
日本の自衛隊は、助けるためにだけあってほしいと甘い考えなのかも知れませんが、この時代に戦争で死ぬなんて悲しすぎますよ…。
外交の大切さを、しみじみ感じました。
さて、長くなってしまいましたが(笑)
今回は認知症の対応と薬剤についてお話したいと思います。
認知症の初期は、忘れ始める事に本人は不安と混乱に苦しみます。
私個人が心配になってしまう話なのですが、初期は自我もあるため家族の前では「大丈夫。」と言われる事が多く家族も薬は必要ないと考えてしまうケースです。
薬を良く思っていない方たちが多いからだとは思いますが、早期の使用は進行や行動を緩やかにする事が多いです。
認知症にも、お話しした通り種類があります。
状態に合った薬を服薬する事で、アルツハイマー型認知症なら初期の段階が緩やかになりますし、ひとり歩きなら完全ではなくとも抑える事は出来ます。
反社会的行動も同様に、完全ではなくとも抑える事が出来ます。
完全に行動抑制するための過剰投与は、全ての面に置いて逆効果を生む事も事実です。
皆さんもそうだと思いますが、合う合わない薬があります。
「この薬なら、絶対に間違いがない。」はありません。
その人に合った薬を見つける事は大変なのですが、根気よく見つけていく事が大切です。
十人十色で、薬も認知症状も様々です。
そして対応ですが、介護職は感情労働でもあります。
相田みつをさんの言葉をおかりすると、『人間だもの』と言う事で顔や態度に出てしまう事もあります。
過去に福祉や障害施設での虐待が発覚しました。
労働体制であったり、教育不足にて起きてしまう事なのでしょう。
確かに教育が大切なのですが、いくら教養があったとしてもストレスにならない訳がないんですよね。
的確にアセスメントしていたとしても、「なぜ」が起きるのが認知症です。
なので、やはり薬の使用が入ってくる訳です。
私と通所リーダーで『抑肝散』を内服してみました(笑)。
もともと『抑肝散』は乳児の勘を抑えるために作られた漢方薬です。
認知症高齢者にも良いとの事で、今も使用されています。
しかし、私達はもともと勘の虫がなかったため効果は分かりませんでした(笑)。
ボーっとする事もありませんでしたが、認知症の一部の方には有効で穏やかに過ごされている方も居ます。
皆さんが怒るには、理由がありますよね。もちろん認知症の方も多数がそうです。
理由が無くなれば怒りは収まります。
しかし、理由が消滅した事も分からず頭の中で思い込んでしまっている場合は消滅する事はありません。
思い出せば怒り出したりと、解決した事さえ理解できないのも事実です。
施設は共同生活の場ですので、精神を抑える薬も必要最低限必要です。
皆さんもそうだと思いますが、怒るとか混乱するって体力も、頭も凄い疲れるんですよね。
介護業界で教育を持って、薬の使用なく対応できる事が理想なのでしょうが、その理想は介護する人も認知症で苦しむ人も疲れてしまうと私は思います。
なので、その人に合った薬を上手に使用し、病状の知識と寄り添う気持ちで対応する事が介護する側もされる側も落ち着いた状況と思います。
そして、認知症を理解し『何を思うか?』が大切なんだよなぁと。
個人的に思うのは、『自分が家族だったら。』と考えるだけで、ほぼほぼ答えは出ると思うんです。
利用者に対しても、家族への対応に関しても。
この内容は施設で働く職員に対しての内容なんですけどね。
家族がお世話する事において言えるのも、私個人ではただ一つなんです。「頑張らない事」です。
家族のために頑張る事を否定しているのではないですよ。
家族は頑張ってしまうんです、一定以上を。
やはり、『腹八分目』です!昔の方が言われたことわざであったり、中国の言葉も多いでしょうが四文字熟語とか「そうだなぁ」と思う事が多くて大好きなんですが(笑)。
介護は腹八分目で他の人に助けを求めて下さい。
その方が家族しかり認知症の方も結果救われます。
お金が掛かる現実もあり金銭的に苦しい場合もありますが、金銭面でも色々な方法があります。
ポプラでも生活保護を受けながら生活されている方も居ます。
すべてにおいて助け合いが出来るシステムになっています。
いつでもポプラサポートは、ご相談にのります!!
メールでの相談やご意見もお待ちしておりますので、お気軽にご連絡下さい。
では、次回と申しますか、次年度より私ばかりの話では皆様も呆れてしまうと思うので(笑)、他の職員が記載する事にもなりましたので、楽しみにしていて下さい。
しかし次回はまだ他の職員の選出が出来ておりませんので、私が『高齢者の歩行介助』についてお話したいと思います。
介護教室(認知症について 第8回)
2022-01-28
師走という名の通り、気付けばもう2021年が終わってしまい新年を迎えてしまいました(笑)
皆様、新年明けましておめでとうございます。
昨年も新型コロナウイルスの影響があり、多くの方々が苦労と我慢だったかと思います。
なかなか以前のような生活に戻れませんが、望みを持って頑張りましょう!
皆様のご健康とご多幸を、心より願っております。
今年の干支は寅年、私は年女なのですが『虎視』を少しでも抑え、穏やかな対応を心掛けたいと思います(笑)
今回は前回にお話しした、「看取り」と「ターミナル」の事例をお話ししたいと思います。
看取りとなった利用者の家族は、本来ターミナルケアを希望されていました。
認知症が深く、経口摂取が出来なくなった後に点滴をしようとしましたが覚醒しては自己抜去してしまい、何度もトライしたのですが家族との話し合いで「本人が希望していない。」との見解になり看取りになりました。
家族より、「ひどいと思いますか?」と聞かれた事を今でも鮮明に覚えています。
私は昨年に述べた通り、自分は一切医療行為は望まないので家族に思わない旨を伝えました。
ですが、その判断を良く思わない職員も居ました。
なかなか、難しい判断でしょう。
認知症の失語から本人の本当の想いは聞くのは難しく、思いを「こうなのではないか。」との判断も一つの答えはありません。
私達介護職員が決めれることでもありません。
家族に寄り添う事が、私達介護職員の仕事だと思います。
どんな判断をせよ、その思いを少しでも否定などせずに一緒に最後の時間を過ごすべきだと思います。
顔に出したり、否定的な言葉を家族に伝える職員が過去にいた事に残念な思いが強かったので、職員への教育も大切な事だと施設での看取りに携わってからつくづく感じました。
逆に、グループホームは9人での共同生活なのですが、看取りの時に夜勤者が一緒に部屋(入口)でユニットを見守りながら見取りの方と居た職員を見た時は感動しましたね。
その職員は、私が宿直で確認しにいった時に慌てて謝ってきましたけど人間の温かさを感じさせてもらったので褒めましたが(笑)家族が付き添えない中、一緒に同じ空間に居るって選択をした事が介護職員だからこそだなと思いました。
他の利用者を見てない訳ではないですよ。
入口を開放して、動きは確認できる状態ですから。
家族が付き添わない事も、私が望むのは家族には家族の時間があり優先すべきは家族の生活です。
その生活を安心して過ごしてもらうために、私達が居ます。グループホームの職員にも、常日頃からその事は念頭に置くように言っています。
真逆の意見もあるでしょう、最後は家族が傍に居るべきだと。
居たくても居れない方もいるでしょう。
家族の代わりは出来ませんが、認知症の方も家族の方たちも私達が居る事で、少しでも力になれればと思います。
点滴をしない事で、死期は長くて10日と言われています。
人それぞれではありますが、点滴を止めてその日で他界された方も居ました。
私がみた方たちは3~4日が多かったと思います。
もちろん、疾患や状態で人それぞれですが。
ターミナルケアが多いと前回にもお話ししましたが、点滴を使用する事で死期は長くて3か月と言われています。
ぽぷらでも最長が3か月でした。
もちろんこちらもひとそれぞれなのですが、私が見た中では1ヶ月~2ヶ月が多かったと思います。
点滴のみの対応ですので、腕から始まり両腕から穿刺出来なくなると下肢に刺します。
私自身、下肢に点滴をした事がないのでどんな違和感や痛みがあるのかないのかは言えませんが、想像すると痛そうで不安です。
この業界に居る事で、高齢者に当たり前に点滴をしていますが「足から点滴するの?」と聞かれて、「自分で想像すると痛そうだ、普通は足からって考えないかぁ。」と思いました。
しかし、点滴をするしないで、こんなにも時間差が出ます。
よくどちらが楽か聞かれますが、自分自身が経験のない事なので答え兼ねるのですが。
自分自身の事でなら選ぶのは簡単ですが、他の命に対しては言い切れる事ではないですからね。
だからこそ色々な意味を踏まえて、『リビングウイル』は家族のためにも大切だと言えます。
どうぞホームページをご覧の皆様も『リビングウイル』について真剣に考えてみてください。
愛する家族が苦しまないためにも。
今年は看取りについてもう少し勉強会を行い、ぽぷら職員がもっと死にゆく利用者に寄り添えるケアを私自身も含めスキルアップをしたいと思っています。
今までも最良の終末期ケアを心掛けていましたが、『ここをもう少し、こうすれば良かった。』『こんな痛みがある時は、家族も分かりやすい選択が出来る薬剤の一覧があると良いかも。』等が毎回出てしまい、まだまだ勉強不足と感じます。
看取りは本人、家族、私達職員が最後に関わるその人の人生最後の時間です。
私達が出来る最後のお手伝いは、穏やかに死を迎えられるように苦痛やストレスを出来る限り軽減し、本人と家族に寄り添う事です。
人は生まれた瞬間に死に向かって歩きます。
生まれた感動から、死にゆく最後の時も満足して旅立てるお手伝いをグループホームぽぷらでは最善を尽くしたいと取り組んでいます。
次回は、認知症の色々な症状の対応と薬剤についてお話したいと思います。
皆様、新年明けましておめでとうございます。
昨年も新型コロナウイルスの影響があり、多くの方々が苦労と我慢だったかと思います。
なかなか以前のような生活に戻れませんが、望みを持って頑張りましょう!
皆様のご健康とご多幸を、心より願っております。
今年の干支は寅年、私は年女なのですが『虎視』を少しでも抑え、穏やかな対応を心掛けたいと思います(笑)
今回は前回にお話しした、「看取り」と「ターミナル」の事例をお話ししたいと思います。
看取りとなった利用者の家族は、本来ターミナルケアを希望されていました。
認知症が深く、経口摂取が出来なくなった後に点滴をしようとしましたが覚醒しては自己抜去してしまい、何度もトライしたのですが家族との話し合いで「本人が希望していない。」との見解になり看取りになりました。
家族より、「ひどいと思いますか?」と聞かれた事を今でも鮮明に覚えています。
私は昨年に述べた通り、自分は一切医療行為は望まないので家族に思わない旨を伝えました。
ですが、その判断を良く思わない職員も居ました。
なかなか、難しい判断でしょう。
認知症の失語から本人の本当の想いは聞くのは難しく、思いを「こうなのではないか。」との判断も一つの答えはありません。
私達介護職員が決めれることでもありません。
家族に寄り添う事が、私達介護職員の仕事だと思います。
どんな判断をせよ、その思いを少しでも否定などせずに一緒に最後の時間を過ごすべきだと思います。
顔に出したり、否定的な言葉を家族に伝える職員が過去にいた事に残念な思いが強かったので、職員への教育も大切な事だと施設での看取りに携わってからつくづく感じました。
逆に、グループホームは9人での共同生活なのですが、看取りの時に夜勤者が一緒に部屋(入口)でユニットを見守りながら見取りの方と居た職員を見た時は感動しましたね。
その職員は、私が宿直で確認しにいった時に慌てて謝ってきましたけど人間の温かさを感じさせてもらったので褒めましたが(笑)家族が付き添えない中、一緒に同じ空間に居るって選択をした事が介護職員だからこそだなと思いました。
他の利用者を見てない訳ではないですよ。
入口を開放して、動きは確認できる状態ですから。
家族が付き添わない事も、私が望むのは家族には家族の時間があり優先すべきは家族の生活です。
その生活を安心して過ごしてもらうために、私達が居ます。グループホームの職員にも、常日頃からその事は念頭に置くように言っています。
真逆の意見もあるでしょう、最後は家族が傍に居るべきだと。
居たくても居れない方もいるでしょう。
家族の代わりは出来ませんが、認知症の方も家族の方たちも私達が居る事で、少しでも力になれればと思います。
点滴をしない事で、死期は長くて10日と言われています。
人それぞれではありますが、点滴を止めてその日で他界された方も居ました。
私がみた方たちは3~4日が多かったと思います。
もちろん、疾患や状態で人それぞれですが。
ターミナルケアが多いと前回にもお話ししましたが、点滴を使用する事で死期は長くて3か月と言われています。
ぽぷらでも最長が3か月でした。
もちろんこちらもひとそれぞれなのですが、私が見た中では1ヶ月~2ヶ月が多かったと思います。
点滴のみの対応ですので、腕から始まり両腕から穿刺出来なくなると下肢に刺します。
私自身、下肢に点滴をした事がないのでどんな違和感や痛みがあるのかないのかは言えませんが、想像すると痛そうで不安です。
この業界に居る事で、高齢者に当たり前に点滴をしていますが「足から点滴するの?」と聞かれて、「自分で想像すると痛そうだ、普通は足からって考えないかぁ。」と思いました。
しかし、点滴をするしないで、こんなにも時間差が出ます。
よくどちらが楽か聞かれますが、自分自身が経験のない事なので答え兼ねるのですが。
自分自身の事でなら選ぶのは簡単ですが、他の命に対しては言い切れる事ではないですからね。
だからこそ色々な意味を踏まえて、『リビングウイル』は家族のためにも大切だと言えます。
どうぞホームページをご覧の皆様も『リビングウイル』について真剣に考えてみてください。
愛する家族が苦しまないためにも。
今年は看取りについてもう少し勉強会を行い、ぽぷら職員がもっと死にゆく利用者に寄り添えるケアを私自身も含めスキルアップをしたいと思っています。
今までも最良の終末期ケアを心掛けていましたが、『ここをもう少し、こうすれば良かった。』『こんな痛みがある時は、家族も分かりやすい選択が出来る薬剤の一覧があると良いかも。』等が毎回出てしまい、まだまだ勉強不足と感じます。
看取りは本人、家族、私達職員が最後に関わるその人の人生最後の時間です。
私達が出来る最後のお手伝いは、穏やかに死を迎えられるように苦痛やストレスを出来る限り軽減し、本人と家族に寄り添う事です。
人は生まれた瞬間に死に向かって歩きます。
生まれた感動から、死にゆく最後の時も満足して旅立てるお手伝いをグループホームぽぷらでは最善を尽くしたいと取り組んでいます。
次回は、認知症の色々な症状の対応と薬剤についてお話したいと思います。
介護教室(認知症について 第7回)
2021-11-28
こんにちわ。朝晩の冷え込みがますます強くなりました。
みなさん、体調管理に気をつけて下さい。
今回は『看取り』について、お話したいと思います。
ポプラサポートでは、看取りもターミナルケアも行っています。
本人とその家族の意向に合わせ、意向に添ったお手伝いをさせていただいています。
看取りと、ターミナルケアの違いを説明します。
【看取り】
無理な延命治療などは行わず、高齢者が自然に亡くなるまでの過程を見守る事。
⇒簡単に説明すると点滴も酸素も使用せず、脱水や低栄養になり自然に亡くなる事です。
【ターミナルケア(終末医療)】
医療行為を行うが、延命治療は行わない事。
⇒最低限の医療行為(点滴や酸素、痛み止め等)だけを行い、息を引き取る事を見守る事です。
では、延命治療とは何か?
人工呼吸、人工栄養、人工透析の事です。
今は人工透析は治療と言われていますが、私個人の意見では人工透析も命を延ばすための延命治療と思っています。
人工呼吸とは具体的に説明すると、人工呼吸器などの生命維持装置を使用する事です。
人工栄養は、点滴により栄養を確保、あるいは胃ろう増設により消化器に直接栄養を送り込み生命を維持する事です。
限られた生命の中で少しでも寿命を延ばすために、医学・医療は存在しています。
「延命至上主義」が医学です。ただ、現在は変わってきている傾向もあります。
若い方の治療は完治もしくは根治を目指し、元通りになる事を要求されます。
しかし、高齢者においては『尊厳死』が大切という考え方が強くなっています。
『看取り』よりも、『ターミナルケア』を希望される方がほとんどです。
何もしない事が、耐えられない思いになるのでしょうね。
欧米では、経口摂取が出来なくなると2週間で看取りに入ります。
脱水や低栄養になり、βエンドルフィンというホルモンが出て、呼吸が楽になり苦しさが減り、穏やかな最期を迎える事が出来るのです。
人工栄養の胃ろうに関しても、欧米は一早く「止めよう」との声を上げました。
認知症終末期において、経口摂取が出来なくなった際に胃ろうを増設すると5年以上寿命が延びる事もあります。
終末期なので、話すことも笑う事もない状態で延命する事に疑問を一早く感じたんでしょうね。
私個人の意見は、自分がそうなった場合、子供たちに看取りを希望しています。
ただ逆の場合だったら、やはり医療を希望してしまいます…。
大きな意味はない事がわかっていても、何かをせずに居られないと思います。
必要最低限で意味もないのでしょうが…。
では、『尊厳死』とは何か?
⇒人生の最終段階において、過剰な延命治療を行わず、人が人として尊厳を保ちながら、自然な過程に任せた先にある死の事。
尊厳死の根底にあるのは「本人の意思」です。
リビング・ウイルという言葉を聞いたことがある方も居ると思います。「尊厳死の宣言書」の事です。
私は書きとめているのですが、日本では決まった形式がないのでどんな形でも有効です。
先ほど述べた、私個人の意見は『看取り』を希望しているので点滴も酸素も希望していません。
臓器提供においても、使用できる臓器は全て使用してほしいと記入しています。
家族に決めさせるのは、酷だなぁと思っているからも本音なのですが…。
ポプラサポートでは、『看取り』においても『ターミナルケア』においても、全力で医療と看護、介護においてサポートいたします。
特にグループホームの理念は「希望を叶える」を、会社理念の「共に生きる」を根底に掲げています。
認知症で病状がある方は、いつでもご相談下さい。
最後に『尊厳死』についてお話を少ししましたが、日本では認められていませんが『安楽死』についても少し話したいと思います。
では、『安楽死』とは何か?
⇒安楽死には2種類あります。医者が患者に直接注射や点滴をして死に至らしめる場合と、致死薬を処方されて自分で内服する場合の2種類です。
後者は医師の支援を受けてなされる自殺という安楽死となります。
日本でも流れたニュースで、覚えている方も居るかも知れません。
脳腫瘍で余命半年の宣告を受けた、米国29歳女性が「恋人の名前を言えなくなる前に死にたい。」と自宅で服薬しました。
日本の報道で、「これは尊厳死だ。」と言われていましたが、これは自殺であり安楽死です。
私がスイスの老夫婦の安楽死をテレビ番組で見た時に、「素敵だなぁ」と思った事がありました。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)になってしまったお爺さんが、自宅でお婆さんに致死薬を飲ませてもらい、お婆さんに見守られながら安楽死をされました。
病院で色々な管に繋がれ、必要以上の延命をされながら亡くなるより、こんな命の終わり方がある事に目が釘付けになりました。
日本では、自殺ほう助になってしまいます。最悪は殺人ですかね。『死』は悲しい事ですが、『死に方』は一概には言えませんが、考えさせられる事が多い気がします。
私の母は統合失調症になり、トルコ鞍と呼ばれる頭蓋骨に腫瘍もあり手術は不可能と言われ苦しんでいました。
私に迷惑は掛けたくないと、最終的に自死しました。その時から、『死』『死に方』『本人の意思』『家族』を深く考えるようになり、力になりたい思いが強くなりました。
『尊厳死』が認められる今、本人も家族も納得が出来る最後を迎えられるお手伝いを出来たら良いと思っています。
長くなってしまいましたが、次回は『看取り』と『ターミナルケア』での認知症の事例をお話ししたいと思います。
みなさん、体調管理に気をつけて下さい。
今回は『看取り』について、お話したいと思います。
ポプラサポートでは、看取りもターミナルケアも行っています。
本人とその家族の意向に合わせ、意向に添ったお手伝いをさせていただいています。
看取りと、ターミナルケアの違いを説明します。
【看取り】
無理な延命治療などは行わず、高齢者が自然に亡くなるまでの過程を見守る事。
⇒簡単に説明すると点滴も酸素も使用せず、脱水や低栄養になり自然に亡くなる事です。
【ターミナルケア(終末医療)】
医療行為を行うが、延命治療は行わない事。
⇒最低限の医療行為(点滴や酸素、痛み止め等)だけを行い、息を引き取る事を見守る事です。
では、延命治療とは何か?
人工呼吸、人工栄養、人工透析の事です。
今は人工透析は治療と言われていますが、私個人の意見では人工透析も命を延ばすための延命治療と思っています。
人工呼吸とは具体的に説明すると、人工呼吸器などの生命維持装置を使用する事です。
人工栄養は、点滴により栄養を確保、あるいは胃ろう増設により消化器に直接栄養を送り込み生命を維持する事です。
限られた生命の中で少しでも寿命を延ばすために、医学・医療は存在しています。
「延命至上主義」が医学です。ただ、現在は変わってきている傾向もあります。
若い方の治療は完治もしくは根治を目指し、元通りになる事を要求されます。
しかし、高齢者においては『尊厳死』が大切という考え方が強くなっています。
『看取り』よりも、『ターミナルケア』を希望される方がほとんどです。
何もしない事が、耐えられない思いになるのでしょうね。
欧米では、経口摂取が出来なくなると2週間で看取りに入ります。
脱水や低栄養になり、βエンドルフィンというホルモンが出て、呼吸が楽になり苦しさが減り、穏やかな最期を迎える事が出来るのです。
人工栄養の胃ろうに関しても、欧米は一早く「止めよう」との声を上げました。
認知症終末期において、経口摂取が出来なくなった際に胃ろうを増設すると5年以上寿命が延びる事もあります。
終末期なので、話すことも笑う事もない状態で延命する事に疑問を一早く感じたんでしょうね。
私個人の意見は、自分がそうなった場合、子供たちに看取りを希望しています。
ただ逆の場合だったら、やはり医療を希望してしまいます…。
大きな意味はない事がわかっていても、何かをせずに居られないと思います。
必要最低限で意味もないのでしょうが…。
では、『尊厳死』とは何か?
⇒人生の最終段階において、過剰な延命治療を行わず、人が人として尊厳を保ちながら、自然な過程に任せた先にある死の事。
尊厳死の根底にあるのは「本人の意思」です。
リビング・ウイルという言葉を聞いたことがある方も居ると思います。「尊厳死の宣言書」の事です。
私は書きとめているのですが、日本では決まった形式がないのでどんな形でも有効です。
先ほど述べた、私個人の意見は『看取り』を希望しているので点滴も酸素も希望していません。
臓器提供においても、使用できる臓器は全て使用してほしいと記入しています。
家族に決めさせるのは、酷だなぁと思っているからも本音なのですが…。
ポプラサポートでは、『看取り』においても『ターミナルケア』においても、全力で医療と看護、介護においてサポートいたします。
特にグループホームの理念は「希望を叶える」を、会社理念の「共に生きる」を根底に掲げています。
認知症で病状がある方は、いつでもご相談下さい。
最後に『尊厳死』についてお話を少ししましたが、日本では認められていませんが『安楽死』についても少し話したいと思います。
では、『安楽死』とは何か?
⇒安楽死には2種類あります。医者が患者に直接注射や点滴をして死に至らしめる場合と、致死薬を処方されて自分で内服する場合の2種類です。
後者は医師の支援を受けてなされる自殺という安楽死となります。
日本でも流れたニュースで、覚えている方も居るかも知れません。
脳腫瘍で余命半年の宣告を受けた、米国29歳女性が「恋人の名前を言えなくなる前に死にたい。」と自宅で服薬しました。
日本の報道で、「これは尊厳死だ。」と言われていましたが、これは自殺であり安楽死です。
私がスイスの老夫婦の安楽死をテレビ番組で見た時に、「素敵だなぁ」と思った事がありました。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)になってしまったお爺さんが、自宅でお婆さんに致死薬を飲ませてもらい、お婆さんに見守られながら安楽死をされました。
病院で色々な管に繋がれ、必要以上の延命をされながら亡くなるより、こんな命の終わり方がある事に目が釘付けになりました。
日本では、自殺ほう助になってしまいます。最悪は殺人ですかね。『死』は悲しい事ですが、『死に方』は一概には言えませんが、考えさせられる事が多い気がします。
私の母は統合失調症になり、トルコ鞍と呼ばれる頭蓋骨に腫瘍もあり手術は不可能と言われ苦しんでいました。
私に迷惑は掛けたくないと、最終的に自死しました。その時から、『死』『死に方』『本人の意思』『家族』を深く考えるようになり、力になりたい思いが強くなりました。
『尊厳死』が認められる今、本人も家族も納得が出来る最後を迎えられるお手伝いを出来たら良いと思っています。
長くなってしまいましたが、次回は『看取り』と『ターミナルケア』での認知症の事例をお話ししたいと思います。
介護教室(認知症について 第6回)
2021-10-30
こんにちわ。朝晩の冷え込みも、日ごとに募ってきました。
新型コロナウイルスの感染者も落ち着き、少し安心が出来ましたね。
今後もしっかりと感染予防を意識し、また蔓延しないように心がけていきましょう。
今回は、「前頭側頭型認知症」について詳しい概要から話したいと思います。
大脳皮質は前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉に区分されます。
アルツハイマー型認知症が大脳皮質全体が徐々に萎縮していくのに対して、前頭葉と側頭葉に限局して一方あるいは双方が萎縮する病態です。
やはり、残存神経細胞にはタウ蛋白やTDP-43、FUSと言われる異常蛋白が蓄積されている事が知られていますが、なぜこのような変化が起こるかは解っていません。
また、一部の前頭側頭型認知症の患者さんで遺伝子異常が認められ、遺伝する事もわかりました。
しかし、日本では遺伝子性のものは、ほとんど認められません。
脳の前頭葉は思考や人格、理性、感情に関わる部分です。
また、側頭葉は言語や記憶、聴覚を司ります。
この部分が萎縮する事で、人格(人格変化)や行動(行動障害・運動障害)、言葉(失語)に変化が見られます。
前頭側頭型認知症は発症してからの寿命は、平均して6~9年と言われています。
根治療法は確立していなく、緩徐進行型の経過をたどります。
【症状】
人格変化
・自分本位な行動や、万引きなどの反社会的な行動をとるようになります。(脱抑制・反社会的行動)
・無関心、自発性の低下。
・共感や感情移入が出来なくなる。
行動障害
・同じ行動や言葉を繰り返したり、同じ時間に同じ行為を毎日行う時刻表的生活が認められた莉します。(常同行動)
・一つの行為を持続して続ける事が出来ない注意障害が見られます。
・外的刺激に対して反射的に反応し、模倣行動や脅迫的言語応答が見られます。
・食事や嗜好の変化が見られます。
言語障害、意味記憶障害
・言葉が出にくくなる。(失語症状)
・経験とは関係のない知識の記憶がなくなってきます。例えば「1分は60秒です」などです。(意味記憶障害)
・物の名前が言えない。(語想起障害)
これ以外にも、身体が震えたり動作がゆっくりになる『パーキンソン症状』や、筋力が低下したり体がつっぱたりする『運動ニューロン症状』が現れることがあります。
四大の中では、家族の気持ちを考えると一番ビックリする認知症かも知れませんね。
病気の影響で『理性的な行動』が取れなく、人格がほとんどの方が変わってしまうため困惑すると思います。
認知症ケアに特化しているグループホームで生活する事をお勧めします。
前頭側頭型認知症は「前頭側頭葉変性症」という名前で指定難病にも登録されています。
そのため申請する事で医療費の助成を受けることが出来ます。
前頭側頭型認知症の方のケアのポイントとして、病気の特性を生かして先回りの対応を対策するとトラブルを減らす事が可能かなと思います。
常同行動が初期や中期にある場合は、そのこだわりを尊重したスケジュールを立てたりと日常生活を乱さないようにしてあげる事は大切です。
私自身、携わったケースは2件しかないので100の事は言えませんが、確かにビックリした事がありました(笑)
なかなか、「もしかしたら、こうしたいのかな?ああしたいのかな?」の予測が立たなかったですが、共感する事と受け入れる態度を示す事が有効で楽しかったです。
内服薬は、抗うつ病薬で一部の行動を和らげる効果があります。
今までもお話ししましたが、治す薬はありません。
では、薬についてもお話したいと思います。
意見は綺麗に二つに分かれると思いますが、私は薬は必要と思います。
介護をする人が楽になるためにではありません。
確かに、服薬を止めて良くなったケースがありますが、それは内服の量や種類がその人に合っていなかったからだと思います。
過去に、ポプラでもそのケースがありました。
服薬を止めた事で落ち着いたケースも確かにあります。
今は認知症の研修が多くあり、その人に合った対応を理解するためのアセスメントを勉強し薬任せにしない事が尊厳とされています。
確かにその通りなのですが、正直薬を使用しないと本人の心も体も壊れてしまうとこの13年で確信しています。
介護を始めた頃『3日寝なくても、眠くないなら起きてても良い』と思っていて、それが認知症の人と付き合う事で優しさだと本気で思い込んでいました。
でもそれは、大きく間違っている事に気が付きました。
『病気だから寝なくても仕方ない』そんな訳ないんです。
やはり人間の体は、日中起きていて夜間は休む事が大切なんです。
認知症になった方のほとんどが、何かしらの疾患があり寝ない生活をする事で間違いなく悪化していきます。
認知症の睡眠は、私はとても大切な事と考えています。
眠る事で、脳の大脳皮質を休ませ回復させる事が出来ます。
睡眠不足になると、脳が休息できず更に適切に働かなくなることで認知症の方はどんどん悪化すると個人的に強く思います。
体内時計も滅茶苦茶になり、認知症状の理由だけではなく、イライラしたり記憶障害も悪化すると個人的に思います。
不眠について、死んだ私の母も苦しんでいましたので利用者や患者からの推測だけではなく、母が少しでも楽になるように私なりに調べたり医者に相談しました。
不眠状態を続けた世界記録があるんですよ(笑)アメリカの男子高校生が挑戦したのですが、不眠状態を続けた記録が11日と12分(笑)実験開始から3日で記憶力が大幅に低下し、4~5日目には極度のイライラ状態に。
6日目には白昼夢をみたり9日目には視力低下や被害妄想が現れ、最終日辺りは極度の記憶障害が現れたり、簡単な計算も出来なくなったそうです。
認知症を直す薬はありません。
記憶障害や失語症を直す薬もありません。
日中に活動的な行動をし、自然に夜間眠るようにするのは理想です。
ただ、日中に活動しても眠れないケースもあります。
眠る状態を環境整備しても寝付けないケースもあり、私はここで夜間寝るための薬は絶対に必要だと思います。
結果、苦しいのは本人だからです。
周りで世話をする人が大変だからではありません。
不眠は、精神状態も身体状態も悪化させるからです。
その方の状態に合った薬を見つける事が、なかなか大変なのですが。
効きすぎたり効かなかったりと、一発で見つかる事はほぼないので…。でも、その方がその人らしく生活出来る薬を見つける事が重要と思います。
長くなってしまいましたが、次回は看取りについてと私が見
てきた色々な認知症のケースもお話ししたいと思います。
新型コロナウイルスの感染者も落ち着き、少し安心が出来ましたね。
今後もしっかりと感染予防を意識し、また蔓延しないように心がけていきましょう。
今回は、「前頭側頭型認知症」について詳しい概要から話したいと思います。
大脳皮質は前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉に区分されます。
アルツハイマー型認知症が大脳皮質全体が徐々に萎縮していくのに対して、前頭葉と側頭葉に限局して一方あるいは双方が萎縮する病態です。
やはり、残存神経細胞にはタウ蛋白やTDP-43、FUSと言われる異常蛋白が蓄積されている事が知られていますが、なぜこのような変化が起こるかは解っていません。
また、一部の前頭側頭型認知症の患者さんで遺伝子異常が認められ、遺伝する事もわかりました。
しかし、日本では遺伝子性のものは、ほとんど認められません。
脳の前頭葉は思考や人格、理性、感情に関わる部分です。
また、側頭葉は言語や記憶、聴覚を司ります。
この部分が萎縮する事で、人格(人格変化)や行動(行動障害・運動障害)、言葉(失語)に変化が見られます。
前頭側頭型認知症は発症してからの寿命は、平均して6~9年と言われています。
根治療法は確立していなく、緩徐進行型の経過をたどります。
【症状】
人格変化
・自分本位な行動や、万引きなどの反社会的な行動をとるようになります。(脱抑制・反社会的行動)
・無関心、自発性の低下。
・共感や感情移入が出来なくなる。
行動障害
・同じ行動や言葉を繰り返したり、同じ時間に同じ行為を毎日行う時刻表的生活が認められた莉します。(常同行動)
・一つの行為を持続して続ける事が出来ない注意障害が見られます。
・外的刺激に対して反射的に反応し、模倣行動や脅迫的言語応答が見られます。
・食事や嗜好の変化が見られます。
言語障害、意味記憶障害
・言葉が出にくくなる。(失語症状)
・経験とは関係のない知識の記憶がなくなってきます。例えば「1分は60秒です」などです。(意味記憶障害)
・物の名前が言えない。(語想起障害)
これ以外にも、身体が震えたり動作がゆっくりになる『パーキンソン症状』や、筋力が低下したり体がつっぱたりする『運動ニューロン症状』が現れることがあります。
四大の中では、家族の気持ちを考えると一番ビックリする認知症かも知れませんね。
病気の影響で『理性的な行動』が取れなく、人格がほとんどの方が変わってしまうため困惑すると思います。
認知症ケアに特化しているグループホームで生活する事をお勧めします。
前頭側頭型認知症は「前頭側頭葉変性症」という名前で指定難病にも登録されています。
そのため申請する事で医療費の助成を受けることが出来ます。
前頭側頭型認知症の方のケアのポイントとして、病気の特性を生かして先回りの対応を対策するとトラブルを減らす事が可能かなと思います。
常同行動が初期や中期にある場合は、そのこだわりを尊重したスケジュールを立てたりと日常生活を乱さないようにしてあげる事は大切です。
私自身、携わったケースは2件しかないので100の事は言えませんが、確かにビックリした事がありました(笑)
なかなか、「もしかしたら、こうしたいのかな?ああしたいのかな?」の予測が立たなかったですが、共感する事と受け入れる態度を示す事が有効で楽しかったです。
内服薬は、抗うつ病薬で一部の行動を和らげる効果があります。
今までもお話ししましたが、治す薬はありません。
では、薬についてもお話したいと思います。
意見は綺麗に二つに分かれると思いますが、私は薬は必要と思います。
介護をする人が楽になるためにではありません。
確かに、服薬を止めて良くなったケースがありますが、それは内服の量や種類がその人に合っていなかったからだと思います。
過去に、ポプラでもそのケースがありました。
服薬を止めた事で落ち着いたケースも確かにあります。
今は認知症の研修が多くあり、その人に合った対応を理解するためのアセスメントを勉強し薬任せにしない事が尊厳とされています。
確かにその通りなのですが、正直薬を使用しないと本人の心も体も壊れてしまうとこの13年で確信しています。
介護を始めた頃『3日寝なくても、眠くないなら起きてても良い』と思っていて、それが認知症の人と付き合う事で優しさだと本気で思い込んでいました。
でもそれは、大きく間違っている事に気が付きました。
『病気だから寝なくても仕方ない』そんな訳ないんです。
やはり人間の体は、日中起きていて夜間は休む事が大切なんです。
認知症になった方のほとんどが、何かしらの疾患があり寝ない生活をする事で間違いなく悪化していきます。
認知症の睡眠は、私はとても大切な事と考えています。
眠る事で、脳の大脳皮質を休ませ回復させる事が出来ます。
睡眠不足になると、脳が休息できず更に適切に働かなくなることで認知症の方はどんどん悪化すると個人的に強く思います。
体内時計も滅茶苦茶になり、認知症状の理由だけではなく、イライラしたり記憶障害も悪化すると個人的に思います。
不眠について、死んだ私の母も苦しんでいましたので利用者や患者からの推測だけではなく、母が少しでも楽になるように私なりに調べたり医者に相談しました。
不眠状態を続けた世界記録があるんですよ(笑)アメリカの男子高校生が挑戦したのですが、不眠状態を続けた記録が11日と12分(笑)実験開始から3日で記憶力が大幅に低下し、4~5日目には極度のイライラ状態に。
6日目には白昼夢をみたり9日目には視力低下や被害妄想が現れ、最終日辺りは極度の記憶障害が現れたり、簡単な計算も出来なくなったそうです。
認知症を直す薬はありません。
記憶障害や失語症を直す薬もありません。
日中に活動的な行動をし、自然に夜間眠るようにするのは理想です。
ただ、日中に活動しても眠れないケースもあります。
眠る状態を環境整備しても寝付けないケースもあり、私はここで夜間寝るための薬は絶対に必要だと思います。
結果、苦しいのは本人だからです。
周りで世話をする人が大変だからではありません。
不眠は、精神状態も身体状態も悪化させるからです。
その方の状態に合った薬を見つける事が、なかなか大変なのですが。
効きすぎたり効かなかったりと、一発で見つかる事はほぼないので…。でも、その方がその人らしく生活出来る薬を見つける事が重要と思います。
長くなってしまいましたが、次回は看取りについてと私が見
てきた色々な認知症のケースもお話ししたいと思います。